令和3年後期のNHK朝ドラ、カムカムエヴリバディでさだまさしさんが演じるのは平川唯一(ひらかわ ただいち)さん。
岡山県高梁市出身で英語が堪能なNHKラジオのアナウンサーです。戦前生まれでなぜ英語が話せるのか?人物像とともにまとめます。
カムカムエヴリバディでさだまさし演・平川唯一さんって?
2021年後期の連続テレビ小説、カムカムエヴリバディはNHKラジオ英会話に出会い、人生を豊かにしていった3代の女性たちの物語です。
平川唯一(ただいち)さんは朝ドラのテーマとなっているNHKラジオ「英語会話」講座の講師を務めた方です。
戦後間もない1946年の2月にスタートした英語会話は、「Come Come everybody~♪」の歌で始まる人気の講座で、平川さんはカムカムおじさんとして親しまれました。
朝ドラカムカムエブリバディでは、平川唯一さんをさだまさしさんが演じることでも話題です。
平川唯一さんは眼鏡をかけた柔和な表情の方。ラジオ講座の声はアナウンサーらしくはっきりとあたたかみがあるんです。お顔はどことなく、さだまさしさんに似てるかも?
平川唯一さんは1902年岡山県津川村生まれ。津川村は現在の高梁(たかはし)市です。備中松山城で有名で、岡山県の中西部にあります。平川さんは高梁市ゆかりの著名人として、Wikipediaにも掲載されています。
平川唯一さんが英語が堪能な理由
岡山県出身の平川さんが英語が堪能な理由はその経歴の中からうかがえます。
平川唯一さんは16歳の時に渡米し、その後、17歳でスーウェド小学校、ブロードウェイ・ハイスクールを経て、ワシントン大学に入学。演劇科を首席で卒業したという経歴の持ち主なのです。
1936年に帰国して、NHKの英語放送アナウンサーとして活躍しています。
なんと終戦の詔勅の玉音放送を英訳して、海外に向けて朗読したのは平川さんなのだそうです。
カムカムおじさんとして…戦後まもなくカムカム英語スタート
NHKのラジオ英語講座そのものの歴史はとても古くて、1925年(大正14年)に始まっています。
カムカムエブリバディの初代ヒロイン、橘安子(上白石萌音さん演)は、昭和初期~戦前にラジオ英語講座に出会っています。
でも、戦時中は、外国語追放という軍の方針もあり、英語講座は中止となってしまうことに…。
やがて、長かった戦争が終わり、GHQが日本にやってきます。それによって、英語を学びたいという方が増えていったのでしょう。そのタイミングで、平川唯一さんを講師とする「英語会話」がスタートします。
1946年2月と言ったら、終戦からたったの半年。まだまだ日本は、戦争の影響が色濃いころです。
そんな時代だからこそ、カムカムおじさん、平川唯一さんの明るくユーモアのある英語会話講座が大人気となったんだとか。証城寺のたぬきばやしにのせた、カムカムエヴリバディの歌を聞き、平川さんの声を聞くために、放送時間になるとラジオの前にみんなで集まったというエピソードが残っています。
最後に
カムカムエヴリバディでさだまさしさんが演じる、平川唯一さんについてまとめました。
ラジオのアナウンサー役という事なので、さだまさしさんは、主に声での出演となりそうです。ちょっぴりお顔が似ている(と私は思う)ので、姿が見られるといいなぁと思います。
カムカムエヴリバディは藤本有紀による、完全オリジナル作品。どんなお話になるのか、わくわくします。
テレビの本放送だけでなく、配信でもたっぷり楽しみたいです。
※平川唯一さんについては、Wikipedia、NHK_PR、高梁市のホームページを参考にしました。